大人ニキビをキレイに治す!くり返さない【ニキビケアカルテ】

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皮脂ってどんな成分から構成されてるの?

皮脂は「ニキビの原因になるから減らすべき」「肌に必要なものだからそのままでもいい」と、人によって言うことがバラバラです。しかし、これだとニキビで悩んでいる場合、どちらが正しいのか分からず、どのようなケアを行えばいいのか迷ってしまいますね。そこで今回は皮脂の成分を見て、肌のためには皮脂を綺麗に落とすべきかどうか、見て行くことにしましょう。

 

皮脂の成分

 

皮脂は血液中に含まれる成分を中心に作られています。そのため様々な成分が含まれていますが、中でも特に多く含まれる成分は以下の8種類の成分です。

 

スクアレン

 

皮脂中に10%程度含まれています。体内にも多く存在し、酸素を運ぶ役割を担っています。そのため、体内ではスクアレンは様々な良い効果をもたらしてくれるのですが、皮脂に含まれる場合はちょっとした悪さもします。

 

スクアレンは酸化しやすく、肌に残り続けると過酸化反応で、スクワレンモノヒドロペルオキシドになります。この舌を噛みそうな名前の物質は、次々に表皮に存在する脂質を過酸化脂質に変えてしまいます。そして、そのようにして作られた過酸化脂質はケラチノサイトや真皮を傷つけるなどして、肌の環境悪化を招きます。

 

コレステロールエステル

 

コレステロールエステルは、コレステロールと脂肪酸が結合した物で、皮脂には約2.5%程度含まれます。紫外線などの影響により過酸化脂質へと変化し、肌を傷つける要因になります。

 

コレステロール

 

コレステロールエステルの元となり、最終的には過酸化脂質となって肌を傷つけます。皮脂に含まれるコレステロールは通常1.5%程度ですが、食事が偏るなどして脂分の多いものを食べ過ぎると皮脂に含まれる割合も増加します。

 

ワックスエステル

 

いわゆる「蝋(ろう)」です。ですが、ロウソクの蝋とは少し違い、常温では液体で、汗等と混じることで皮膚に薄い膜を作っています。皮脂中に22%程度含まれています。

 

トリグリセライド

 

いわゆる中性脂肪です。皮脂に約60%も含まれますが、肌の表面に皮脂が出てくる時は常在菌によって分解され、25%程度になります。紫外線などの影響で過酸化脂質となり肌を傷つける要因になります。

 

ジグリセライド・モノグリセライド

 

ジグリセライドとモノグリセライドもトリグリセライド同様、中性脂肪の1種です。2つの成分の合計は10%程度になります。肌表面に残ったままだとトリグリセライド同様、過酸化脂質となり肌を傷つける要因になります。

 

遊離脂肪酸

 

遊離脂肪酸は本来、人の皮脂には含まれていない成分です。肌表面に出てくるときに、皮脂に含まれる中性脂肪やコレステロールなどが常在菌によって分解されることで作られます。肌表面に出てきた皮脂中に約25%含まれます。

 

皮脂は減らしすぎてはいけない

 

皮脂の成分を上記のように並べて見てみると、そのほとんどが中性脂肪やコレステロールなどと、あまり良い印象を受けない成分が占めています。これらは肌表面に残り続けると、肌を傷つける原因になりますので「皮脂はきれいに取り除いた方が良いのではないか」とも考えてしまいますね。

 

しかし実は、皮脂を取りすぎるのもあまり良いことではありません。皮脂には以下のような効果もあるからです。

 

保湿・保護作用

 

まず最初に注目したいのは皮脂の4分の1から5分の1程度含まれる「ワックスエステル」です。このワックスエステルは肌表面に膜を作り出し、遊離脂肪酸や過酸化脂質による刺激から肌を守る作用があります。

 

また、肌の組織の一種である「セラミド」には、肌の水分を保持する機能があります。セラミドは肌の水分保持機能の約8割を担いますので、ワックスエステルによってこのセラミドを含む肌の組織が保護されることは、肌の保湿作用にもつながります。

 

殺菌作用

 

一見、悪影響ばかりを及ぼすような遊離脂肪酸や過酸化脂質等も、実は肌を傷つけるばかりではありません。逆に肌を守る作用もあります。

 

「肌は弱酸性」と聞いたことがある人もいるでしょう。実はこの弱酸性を作り出している成分こそが、遊離脂肪酸や過酸化脂質です。弱酸性であることで肌に着いた雑菌などに対し殺菌作用を発揮します。

 

皮脂の分泌量を適正に保つコツ

 

これまで話してきたことを簡単にまとめると「皮脂は私たちの体を傷つける一方、私たちの体を守るものでもある」と言えます。ということは、皮脂は多すぎても少なすぎてもダメだと言うことですね。皮脂の量は適正に保つことが重要です。

 

では皮脂の量を適正に保つためにはどうすれば良いのでしょうか。以下のような方法が挙げられます。

 

年齢に合わせたスキンケア

 

肌から分泌される皮脂の量は年齢によって大きく異なります。対策の仕方も大きく異なるので、思春期におけるケアの方法とそれ以降のケアの方法を見ていきましょう。

 

思春期のスキンケア

思春期はホルモンバランスの影響受けて皮脂が過剰に分泌されやすくなります。そのため、思春期は過剰すぎる皮脂の抑制や除去による対策が必要です。具体的な対策としては以下があります。

 

  • 肌がベタベタしてきたら水で顔を洗う
  • 乾燥は皮脂を余計に分泌させる原因になるので、お風呂後やプールの授業の後などは添加物が少ない化粧水などで保湿する
  • 顔のテカリが気になってついつい使いたくなるあぶらとり紙は、肌を擦ることでワックスエステルを過度に落としてしまったり、肌を直接傷つけたりする原因になるので極力使わない

 

思春期以降のスキンケア

思春期以降は皮脂の分泌量が徐々に少なくなっていきます。もちろん肌の保護に大きな効果をもたらしているワックスエステルも減るので、遊離脂肪酸や過酸化脂質等によるダメージを十分に抑えることができなくなります。

 

加えて加齢により肌の再生機能も少しずつ衰えてきますので、高い保湿機能を持つセラミドもすぐにダメージを修復できず、十分な保湿効果が発揮できなくなります。これらのことから、思春期以降は「乾燥対策をしっかり行うことが大切である」と言えます。具体的には次のような対策を行いましょう。

 

  • 過度の洗顔は控える
  • お風呂の後だけではなく、洗顔後も化粧水で保湿する
  • 肌に合う乳液を使う

 

 

食べ物に気を配る

 

皮脂に含まれる成分は食べ物による影響も受けます。例えば脂っこいものや高カロリーの食べ物ばかりを食べていると、体の中で分解しきれなかった中性脂肪やコレステロールが、皮脂中に多く分泌されます。

 

また、鶏肉や豚肉、海藻類に含まれるヒアルロン酸を摂取すると肌の保水力が増すこともわかっています。肌が乾燥すると皮脂が過剰に分泌されますので、ヒアルロン酸によって肌の保水力が増せば過剰な皮膚の分泌を抑えることが期待できます。

 

規則正しい睡眠をとる

 

遊離脂肪酸や過酸化脂質によって傷つけられた肌は、夜中寝ている間に新しい細胞を作り出すことで修復されるので、規則正しい睡眠をとることも重要です。仮にしっかり睡眠がとれていない場合、新しい細胞をうまく作り出すことができず、肌にダメージが蓄積されて肌の状態悪化を招くことでしょう。

 

また睡眠不足や不規則な睡眠は交感神経を興奮させて、皮脂の分泌を促す男性ホルモンの分泌量を増やすこともわかっています。睡眠不足や不規則な睡眠は、このように様々な方向から肌に悪影響を及ぼしてしまいます。

 

紫外線対策はばっちりと

 

皮脂は、そのままでは肌に対して大きなダメージを与えることはありません。それが遊離脂肪酸や過酸化脂質に変化して初めて、肌にとって刺激のあるものになります。特に過酸化脂質は紫外線によって作り出されるので、過度に日光を浴びたりしていると殺菌作用に必要な量を超えて過酸化脂質が作り出されてしまいます。これを防ぐためには、万全な紫外線対策が必要です。日差しが強い時は帽子や肌に合う日焼け止めクリームでしっかり対策をしましょう。

 

まとめ

 

今回お話ししたように、皮脂には様々な成分が含まれています。それぞれが微妙なバランスと量を保つことで初めてあなたの肌にとって良い効果を発揮しますので、皮脂は多すぎても少なすぎても肌には良くありません。

 

「皮脂の分泌量を適正に保つコツ」で挙げた方法を実践して、ニキビと無縁な肌を手に入れましょう。